春と初夏のマリアージュ 山菜と鮎
これは今しか食べられない組み合わせですね!
初鮎を丸ごとに、コゴミなどの山菜やハーブ、季節の野菜のサラダと合わせて、
頭や骨は香ばしく揚げてあって、サラダと合わせて齧ると、これはすぐに白ワインが飲みたくなります!
もちろん内蔵もリエットにして、ヴルーテソースに。
これからやって来る夏にワクワクするような一皿でした!
広島でご存じない方はいらっしゃらないのではないでしょうか。
こちらのお店と共に、広島フレンチの「顔役」と言うべき有名な老舗フランス料理店です。
00年代の広島フレンチを牽引されて来られた名店です。
もちろん、ミシュランとゴ・エ・ミヨの掲載店でもあります。
あまり知られていないかもしれませんが、「全日本司厨士協会」の広島洋食部門長もされており、
広島の人気フレンチのこちらのシェフが世界料理オリンピックで金メダルを受賞された時のコーチも、当店のオーナーシェフがされています。
G7サミットのディナーを担当された事でも、更に知名度を上げられました。
久々にお料理を頂いてみて、改めて、やっぱり「すごい!」と思わされました。
スペシャリテのフォワグラのベニエ
15年以上作り続けられているお店の名物です。
割るとトロトロのフォワグラと、美味しい黄色い脂がたっぷり!
よく「フォワグラ嫌い」という人がいらっしゃるのですが、
そういう人は、おそらく、質の良くないフォワグラを食べた経験から「フォワグラ嫌い」になってしまうのだと思います。
質の良いフォワグラは、本当に美味しいです!!
「フォワグラ嫌い」の人こそ、ぜひこの店のスペシャリテを試してみて欲しいですね。
エディブルフラワー(食用花)と旬の野菜のサラダ
見た目にも綺麗で、口をさっぱりと直してくれます。
上に載っている緑の網も、お店で手作りされたチュイル(クッキー)です。
こういう料理を眺めると、やっぱり今も昔も、デートや記念日にはフランス料理だよなあ、と改めて思わされますね。
そんで、一番感動したのがこれ!
広島和牛ステーキ トリュフ添え
牛には個体差があるので、運やタイミングがもちろんあるのですが、
正直、この日のステーキは、私の人生史上でベスト3に入る美味しさでした!!
ホンマに美味すぎて、たまげました!!
昔、『美味しんぼ』で読んだステーキやん!!と思いました。
漫画の中では、フランスのグルメガイドの審査員が、このステーキに三つ星を付けるというストーリーになっています。
子供の頃に夢見たステーキを、まさかここで味わえるとは・・・!!
本当に、火入れ、肉質、仕上がりの状態、全てにおいて完璧でした。
クラシックな定番ソースとの相性ももちろんグッド!
久々にフランス料理のお店で、本当に美味しい牛ステーキを味わいました。
すごかったです。
今はフランス料理の新しいお店がたくさん増えてきて、昔からのお店が忘れられがちですが、
やっぱり「長く地域に愛され、続いているお店」というのは、本物だから、という理由があるんですね。
時間のサイクルの早い現代で、15年以上も同じ「スペシャリテ」を提供され続ける矜持も素晴らしいですし、
(「スペシャリテ」とは本来そういうもので、今はスペシャリテを置くお店が本当に少なくなりました。)
王道やクラシックがちゃんと土台にあるから、
今の時代に合わせたアレンジがされていても、しっかりとした「フランス料理としての美味しさ」が芯にあるのだなー、と感心させられました。
ワインもフランスの王道系がバッチリ揃っていて、
こちらも昔ながらのスタイルで、出来ればグラスよりボトルで通して楽しむ方向性ですね。
フレンチに親しんで欲しいとのシェフのポリシーでしょう、ランチもディナーも安価な価格帯のコースを用意されていますが、
こちらのお店の真価を味わいたいなら、やはりランチは一番上のコース、ディナーも8000円以上のコースがお薦めです。
あと、仕入れや仕込みの準備がありますので、当日飛び込みではなく、2~3日以上前に予約をしてから訪れた方が絶対に良いです。
シェフは他にもオマールのテリーヌなど、多くのスペシャリテを持ってらっしゃるそうなので、また味わいに伺いたいです。
広島フレンチの歴史を語る上で、絶対に外せないお店だと思います。
もちろん、お薦め店です!
Le Triskel ル・トリスケル
広島市中区幟町5-17 2F
電話 082-511-5031
営業時間 11:45~14:00 18:00~21:00