名物のタンポポオムライス!
オムレツに切れ目を入れて、とろりとした中身を開いて食べるタイプのオムライスです。
今では日本中で見かけるスタイルですが、こちらのお店が元祖でして、
映画「タンポポ」の効果もあり、一世を風靡しました。
食べて思うのは、「バターの品質が良い!」
オムライスという料理でも、良い材料を使ってきちんと作ると、
こんなに洗練された味になるんだなあ、と感心してしまうような美味しさがあります。
東京、中央区日本橋の超有名な老舗洋食屋さんです。
有名店のブランドイメージにふさわしい「さすが!」という料理の質の高さでした。
池波正太郎先生のエッセイにもよく登場していまして、
私は学生時代に『むかしの味』を読みながら、ツバを「ごくり」と飲みこんで
「いったいどんな味なんだろう?いつか食べに行ってみたい!」と、そんな憧れのあったお店です。
本の中で、初代たいめいけん店主・茂出木心護シェフが対談なさっているのですが、その中で
「和食店が刺身や寿司に使うヒラメを、うちはフライにしてるんだから、旨くて当たり前だ!」とおっしゃっているくだりを読んで、
当時まだ10代だった私は「刺身に出来る魚をフライにするなんて、もったいない」と思った訳ですが、
歳を経た今なら、それがいかに重要な要素なのかが、よく解かります。
それが解かるようになった自分を見返して「いつの間にか自分は大人になってたんだなぁ・・・」と思いました。
名物のコールスローと
ボルシチ
お値段、なんと、どちらも50円!
コールスローはマヨネーズ和えでない、昔風の味ですね。
ボルシチはロシア風の本格派ではないんだけど、
洋食屋さんで、このネーミングはちょっと素敵ですよね。
50円商品なのに雑じゃない、というのが、写真を見て伝わるでしょうか。
それが名物であり、名店である所以なんでしょうね。
海老マカロニグラタンも、バターがたっぷり利いていて、美味しかったです!
「良い素材使ってるなあ」というのが、よく分かります。
どの料理を食べても、全体的に、「ちゃんとした洋食」という印象です。
なるほど、昔の時代にこういう料理であれば、確かに洋食屋は花形高級店だったのだな、と理解できました。
昔に使われていた「バタ臭い」という形容詞も、なるほど、こういう経緯で出来た形容詞だったんですね。
酸化した油脂を使わない、というだけで、洋食というのはこんなにもレベルアップする調理法なんですね。
考えさせられました。
昭和の紙カツカレー 大盛り
優しい味です。とんがってないカレー。
広島のこちらの老舗洋食店さんでも未だに紙カツを楽しめますよ。
「たいめいけん」さんの味、本で読んで想像するだけだったのを、
実体験を経て、知識上での融合ができ、
自分の中でしっくりきたので、本当に来て良かったと思いました。
ちなみに行列店で、いつも行列していますので注意です。
私達は20分くらい並びましたが、それでも並ばずに済んだほうで、
私達の後ろにもどんどん行列が出来ていって、ビックリしました。
1階と2階がありまして、2階だと行列に並ばずに入店可能ですが、その代わりに同じ料理でも値段が高くなるというユニークなシステムです。
並びたくない人は、ちょっと高いお金を払ってでも2階に行くのも良いかもしれませんね。
(2Fに行く場合は、1Fの行列をスルーして2階に上がって行ってOKだそうです。)
お薦め店です!
たいめいけん
東京都中央区日本橋1-12-10
電話(1F)03-3271-2463
(2F予約)03-3271-2464
営業時間:11:00~20:30 無休
http://www.taimeiken.co.jp/