チャプチェ
近所の焼肉屋さんや韓国料理店の定番の「チャプチェ(韓国春雨炒め)」も、
クオリティを追求してブラッシュアップされているのが、写真で一目で伝わりますね!
東京都銀座にある韓国王宮料理のお店です。
シェフは李氏朝鮮時代の王宮料理人の36代目子孫だそうです。
中国料理における「歴家菜」さんのような存在でしょう。
日本で初めて韓国料理でミシュラン二つ星を獲得された存在であり、
大阪の二つ星「ほうば」さんと並び、日本の韓国料理の頂点と評されるお店です。
ピンキリのピンを知っておく事は、自分の中の味覚の基準を作る事に大いに役立ちますから、
一度体験しておきたいお店の1つでした。
全室個室の完全予約制で、
ランチでもディナー同等のコースをお願いできます。
莞島(ワンド)産の黒アワビのチム
チムは「蒸し物」という意味です。
メシマコブ(桑黄)の薬膳スープをかけていただきました。
乾燥でないフレッシュの冬虫夏草が珍しかったです。
韓国料理というと、すぐ「唐辛子味噌」を連想しがちですが、
どちらかと言えば、明治以前の日本食と近いようなイメージを私は持っています。
(あとは戦後の大衆食が発展した、2つの方向性)
メインディッシュ&スペシャリテのカンジャンケジャン
ケジャンとは、分かりやすく言えば「蟹のキムチ」で、
「チャンジャ(タラの胃袋のキムチ)」などの最高級品のような位置付けです。
お店によっては、中国料理の「酔蟹」のようなパターンもありますが、
こちらはバッチリ濃厚に漬け込んだ、まさに「漬物」であり「発酵食品」であり、
お店の主張がしっかり出ていて、なるほどスペシャリテ!と思いました。
他にも、ジョン(チヂミ・韓国風お好み焼き)が出たり、
牛テールの煮込み(コリチム)など、
素朴な大衆食も織り交ぜたコースが続きました。
サムゲタン
を中心に、
キムチとナムルが各種ずらりと並べられ、
ザ・韓国スタイル!
ちなみにシェフは韓国キムチ協会の副会長も務められており、韓国キムチ名人と言われているそうです。
滋味あふれる、おいしい味わいでした。
ライスを中心に、キムチやナムルをいろいろつまみながら食べる、という三角食べスタイルは、
まさに韓国料理の王道を表していて、お店の「伝えたいこと」がなんとなく理解できる気がしました。
少量多皿スタイルで、庶民料理から高級料理まで、いろいろな味を楽しめました。
どの料理にも共通しているのは、しっかりブラッシュアップされて、丁寧に作り込まれており、
さすがミシュラン二つ星だなと感心しました。
デザートも、スジョンガ(干し柿)、ヨモギ餅、糯米の蒸しケーキなど、
いろいろ楽しめ、最後まで満足度は高かったです。
器類も韓国の作家物にこだわり、
接客も、日本語の話せる韓国人の方が、韓国料理文化を説明しながらサービスしてくださるので、
とても親切でした。
お酒のメニューの一部です。
私は生マッコリで通しましたが、おいしかったです。
他に、日本酒、ワイン、焼酎などが揃っていました。
余談ですが、韓国の韓国料理を知りたければ『食客』という漫画がお薦めです。
韓国人作家ホ・ヨンマン氏が韓国の韓国人に向けて描いた漫画で、
日本人向けのアレンジがされていないのが良いです。
(日本では日本語訳版が出版され、絶版ですが中古で安く買えます)
韓国料理に興味がある人は、ぜひ読んでみて損はないですよ。
話がそれましたが。
エレベーターを降りると、すぐに店内になります。
入口ではミシュランマンがお出迎えしてくれました。
お薦め店です。
一度は体験しておくと良いタイプのお店です。
私も大変勉強になりました。
尹家 ユンケ
東京都中央区銀座7-13-2 2階
電話 03-6264-7873 定休日:日祝
営業時間 ランチ12:00入店~15:00
ディナー17~18:00入店~23:00
https://www.yunke.co.jp/