スペシャリテのよだれ鶏
鶏の火入れ具合がしっとりとして、ちゃんと鶏の香りがして良かったです。
後ろの皿は、自家製のメンマと、海藻(日本の昆布に似ている中国の海藻だそうです)。
福岡市博多区にある四川の古典料理専門店です。(台湾料理も少しされているそうですが)
以前は博多区東月隈にあったのですが、美野島に移転されました。
元々は、私はこちらの店主さんのブログの愛読者で、
これがめちゃ読ませる!
んで、一度は行ってみたいと思っていたお店でした。
そういう意味では、虎の門時代の銀座サラマンジェ・ド・イザシワキサカさんのようなお店、と言っても、あまり語弊は無いかも。
駐車場はありませんので、近くのコインパーキングに停めましょう。
小皿 ゴーヤ、おから、ピータンと焼き茄子。
ゴーヤと一緒にある丸い小粒のものは、お店の人に聞くと「中国の梅干しみたいなものです」とのこと。
初めて食べる珍しい食材でした。
後で調べると、どうやら破布子、和名イヌジシャでした。う~む、珍しい。
天使の海老の米炒め
ネギやクミン、唐辛子などの香りを含ませてポップしたお米がソース代わりとなっています。
米を掘ってみると、中からカラリと揚げられた海老が。
粒のままの花椒が混ぜ込まれていて、口の中で噛み潰すと香りが拡がる仕組みです。
圧巻だったのは、巨大メバルの姿蒸し
サイズは30㎝よりも大きかったと思います。立派でした。
上述の破布子と一緒に蒸されています。
北京式の鶏の香り揚げ
半身が丸々でてきました。
好みで別添えのスパイスを付けて召し上がってください、とのこと。
別添えスパイスはクミンと唐辛子を中心とした香り。
私達は初訪なので、初めての人向けのお料理が供されているのだと思います。
このように、お客様ごとに寄せた料理を提供するのって、やる側からはめちゃ大変と思いますが、
店主さんの考える「おもてなし」の心なのでしょうね。親切だと思いました。
自家製XO醤のチャーハン
ふんわりはらりと炒められた質の高いチャーハンです。
XO醤の干し貝柱が利いていました。
感動したのが、手作り豆瓣醬(トウバンジャン)の麻婆豆腐!
なんだこれ!!!!
私が今までの人生で食べてきた麻婆豆腐の中で、一番美味い麻婆豆腐で驚きました。今のところ、私の中で日本一の麻婆豆腐です。
特に驚いたのは、ミンチ肉の粒が口にあたらないところ。まるでペーストのようになっています。なるほど!
私も常々、麻婆豆腐のミンチ肉粒が口にあたるのが気になっていたので、とても納得しました。
豆腐も「もしかして自家製?」と思うほど、豆乳の香りが強く柔らかい豆腐で、
口にあたらないとろける肉餡と、崩れるほどに柔らかい豆腐を、香りの良い辣油と共に口の中に含むと、旨味と香りのハーモニーが混然となり恍惚してしまいます。
辣油も、香りが良くて、フレッシュ!作り立てじゃないかと思うほどです。
陳皮などでしょうか。柑橘系の香りも感じたような気がします。とにかく複雑でフレッシュな香りの辣油でした。
持ち帰り辣油を販売されているので「麻婆豆腐の辣油と同じですか?」と尋ねたら「違います」との事で、
やはり料理によって異なる辣油を使い分けてらっしゃるのでしょうね。
(ちなみに、持ち帰り辣油も買って帰ったのですが、これは干し海老が前面に出た辣油でした。)
そんで、XO醤のチャーハンに、この最強麻婆豆腐をオン・ザ・ライスすると、
旨味の相乗効果がすごすぎて、頭がクラクラするほどに旨いです!
ああ、おかわりしたかったなぁ。
とにかく、この麻婆豆腐を食べられただけで「わざわざ福岡のこの店まで来て良かった」と思えました。
最後にマンゴープリンが出ました。
こちらも手作りの優しい味でおいしかったです。
店主の荻野亮平厨師の執筆された料理本「伝統×現代 深化する中国料理」は、
一時期は入手困難で、中古本が1万円越えのプレミア価格が付いていたほど。
今は再販されて定価で買えるので、在庫があるうちにゲットしておく事をお薦めします。
中国料理好きの人で、こちらのお店を知らない人はいないでしょうから、
お店についての説明を私が長々とここで書くのは割愛しておきます。
上述したブログを読むだけでも、いろいろ解かると思います。(お店の公式ホームページにもブログがあって、それぞれ書かれている内容は異なります。両方面白い!)
ちなみに、ランチはこんな感じです
↓↓
上海葱油拌麺
ランチは1000円前後で楽しめるものをご提供されてて、
ディナーとはまた方向性が異なるみたいです。
広島のこちらの中国料理店さんと同じスタイルだね。
お店の真価を求めて行くなら、やはりディナーに行くべきだと思います。
私が福岡市に住んでたら、リピートして、もっと色んな料理を確かめたいのですが、遠方なのでなかなか難しいのが残念ですね。
荻野厨師の引き出しはそうとうに深いみたいで、例えばマーボー豆腐だけでも何種類もレシピを持ってらして、
例えば「80年前の麻婆豆腐」とか。
ラー油も、上述したように複数種あって、白いラー油だったり。
全部を確かめようと思ったら、何度も何度も足を運ばねばならんです。
なんとか再訪したいお店ですね。近所の人がうらやましい。。。
お薦め店です!中国料理を愛する人は行くべきでしょう。
この情報が役に立ったなら♪
押してくださいにゃ
グルメ・イベント情報を他にも詳しく掲載しています。
食記ドットコム メインページへ
四川料理 巴蜀
福岡県福岡市博多区美野島2-3-14
電話 092-482-7474 定休日:日祝
営業時間 11:30~LO.14:00 18:00~LO.21:00
http://hashoku.9syoku.com/