懐石わたなべ 子連れOKのおすすめ料亭 メニューはこんな感じ 広島市中区土橋町


広島市中区土橋町にある「懐石わたなべ」さんに行きました。
街中のこんな場所にあるとは思えない、立派な料亭です。
ミシュラン広島の掲載店です。
 

比婆牛を含むおまかせコースがあったので、それをお願いしました。


先付 三宝柑の石焼 松葉蒸し
 

最初の一品目で、いきなり心を奪われてしまいました!
卓上で焼石に湯を注ぎ、松葉の香りがモウモウと立ち上がる。
なんて素敵な演出だろうか。
 

開けると、中には、汲み上げ湯葉と雲丹
 

半分食べたら、三宝柑のヘタ側の果汁を絞り入れて味変してください、とのこと。
 
これはいきなり日本酒を呼ぶ。
お酒は、もちろん広島の地酒が揃っていて、一合で1000円程度と安い。
 

前八寸
 

立春大吉で、おめでたい。
折敷も梅盆というトータルコーディネート。
歳時記に合わせて演出は変えられるそうです。
 

下からは紅白を背景に御多福が。
春を感じさせる、赤貝のぬた和え

自家製カラスミの餅巻
 
金杯には、走りの、コゴミつくしの白和え
 
打手の小槌
百合根の葛巻き、土の中の生命を感じさせます
金柑射込み フォアグラと鶏肝のパテ
平目
イカ明太 軽い薫香
ブロッコリーの茎の辛子漬け 日本料理の勿体無いの精神が表れていて素敵ですね
ナマコ このわた
 
どれも塩梅が良く、品を感じさせる味付けで、
呑兵衛なら、これだけでじっくりと呑めます。
 
器も銘の入ったものが多く、
他の席には、柿右衛門なども供されていました。
 

椀物
 

蓋を開けた瞬間の、見事さ!
そして、立ち昇る香りの良さ!
 

広島名産のワタリ蟹を真薯に。
走りの若竹が嬉しい。
添えられたカブも良い味のアクセントになっていました。


しんじょの中には、卵や味噌が!
うひょー、たまらん!
 
吸い地には、静岡の鰹節を用いられてるそうで、
それに合うように、塩も静岡の海塩を用いてらっしゃるそうです。
 

朱塗りに椿のお椀
盛られた金が美しく、風情があって見事。


向付


トラフグ
剣先イカ
広島名物の夜鳴き貝
春らしくサヨリ
車海老
 
添えられた醤油が、めちゃ美味しくて、びっくり。
「昔の醤油」を彷彿させられました。
なんでだろうと考えてみたら、醤油が酸化してなくて新鮮さが残ってるので、その様に思えたのかもしれません。わからんけど。
 

梅を愛でながら、杯を傾ける
一足早い花見酒
 

焼物 楽しみにしていた比婆牛!
リブロース炭火焼
 
パキスタンの岩塩、
タマネギリンゴ醤油
わさび菜ペースト、
黒ニンニク、
が添えられてます。
 
 

比婆牛は、まずは、そのまま食べたのですが、
何も付けなくても、甘みが口中に広がって、
お肉そのものの旨みが感じられました。(旨いと甘いは語源が一緒なのが、よく解かる体験でした)
 
特に、わさび菜のソースが、
より比婆牛の甘さを引き立てて、ベストマッチでした。
 
あしらいのアイスプラントも、口をさっぱりしてくれて良かったです。


蓋物
これまた、春の芽吹きや土のパワーを感じさせる器使いで、楽しくなります。
 

太田川で獲れた天然鰻を、里芋でサンドしたもの。
海老芋に、白味噌で仕立てた車海老を射込んだもの。
菜の花が春らしい。
広島だけでなく京都風の味もコースの中にバランス良く取り入れてあるので、コース全体を通して食べ飽きないです。
 

揚物 ハゼ、蕗のとう、アピオス
ハゼ!
なんと嬉しい。
広島名物の1つと思いますが、
なかなか市場に並ばないし、
手間も大変かかるので、
よほど気合いの入った料理屋さんでないと、ハゼの天ぷらなんて食べられないのですが。
この価値が解かるお客さまにこそ、ぜひ味わって欲しい品ですね。
 

器も金を用いた、瓢箪や小槌が描かれており、
終始、おもてなしの心にあふれています。
 

いよいよ、食事
 

フグ雑炊
これも蓋を開けた瞬間に、蒔絵のあまりの見事さに嘆息したほど。
 
酒を切り上げたあとに、サラサラと頂き易い。
 
黄金色のスープには、フグのゼラチン質と旨味がたっぷり溶け出していて、お代わりしたいほどの美味しさでした。
 


水菓子
最初に出た三宝柑が、最後にまた、形を変えて供される起承転結。粋。
ドラゴンフルーツなどのトロピカルを合わせる遊び心も楽しいです。
 

食後には、親方自ら茶を点ててくださる。
様々な茶碗が並ぶが、私は目利きが出来ないので、もったいなかったです。いつか判るようになりたいです。
 

茶菓子には、ふかし立ての薯蕷饅頭
 

梅の花弁を模してるのかしら。
花見野点の気分になれました。
 
大変満足できる内容でした。
 

この日はカウンターで楽しみましたが、
個室もあり、子連れ利用も歓迎だそうで、
家族や親戚の集まりがある時には、ここを使いたいと思いました。
(幼稚園や小学生くらいの子供用の料理も相談すれば対応してくださるそうです。)
 

入口の正門は、ビルとビルの間の小さな間口で、
知らなければ、ここにこんな風雅な店が隠れているとは気付きませんでした。
 
駐車場は無いですが、近くにコインパーキングがあります。
 

門をくぐると、飛石が長く続き、ここを歩いていくうちに、気分がだんだんと昂揚してきます。
非日常への入口みたい。
 
私の訪問時は冬だったのですが、
春からは四季折々の花や植物を楽しみながら、歩を進められるそうです。
 

道を抜けると、手水があって、招福。
 

立春大吉
 

福はうち
 
名店だと思います。
ぜひ訪れてみてください。
 
懐石わたなべ
広島市中区土橋町6-14
電話 082-503-7228
営業時間 ランチ12:00~14:00 ディナー18:00~22:00
https://www.kaisekiwatanabe.com/

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