広島牛、実は全国的にはかなり希少な牛で、広島県外ではほとんど食べる事ができず、
また、広島県内でも、入荷がなかなか難しいという貴重なブランド牛です。
広島牛フィレ肉のステーキ
最高でした。今回は、この希少な広島牛を楽しめる名店をご紹介します。
ANAクラウンプラザホテルさんの1Fにある鉄板焼きステーキのお店「愛宕(あたご)」さんです。
90年代には「広島のNo.1ステーキ店」と評されていたほどで、当時に広島ステーキ界を牽引してきた名店と言っていいでしょう。
ミシュラン広島(2013年版)の掲載店でもあります。
こちらでは、なかなか食べる事の出来ない広島牛(しかもフィレ!)を楽しめるのです。(入荷は日によるので、事前に要電話確認)
前回はランチ訪問だったので、今回はディナーメニューを頼んでみました。
ある日の季節のコース。
ミナミマグロの炙り握り 自家製イクラ添え
近年、牛肉のソースとしてウニを使うのが流行していますが、
醤油漬けにした自家製イクラをソース代わりに召し上がってください、とのこと。
あえて山葵でなく、新生姜を薬味に、酢飯にしのばせた青シソがまた良い仕事してます。
最初のアミューズとしては贅沢すぎるでしょ!
春のひと皿
新玉ねぎのムースに、ホタルイカ、ホッキ貝、赤貝、つぶ貝と、貝のコンビネーション。
うすいえんどう豆とウルイが添えてあり、まさに春らしいです!
フイルム上にした土佐酢ゼリーが間に仕込んであって、さっぱり。
ここまでで、白ワイン、グビィー!といきたくなります。
「鉄板焼き屋」さんと言えば、ステーキばかりに目が行きがちですが、
こちらは「ステーキ割烹」とでも表現すれば良いでしょうか、ステーキ以外のお料理もクオリティが高く、
コース料理として満足度が高いです。
桜湯のサーロインしゃぶしゃぶ
これ、絶品でした!
目の前の鉄板で、桜の葉の入ったお湯を沸かしてくださり、
その桜湯で、サーロインをレアにしゃぶしゃぶしてくださいます。
桜の香りの漂う極上サーロイン、激ウマ。
お肉の影に隠れて見えませんが、添えものは、
タケノコ、春キャベツ、菜の花、春菊、コゴミ、と春らしいラインナップ。
黄色いのは生麩で、もっちり感がここちよいです。
安芸津のジャガイモポタージュ 自家製イベリコ豚のカリカリベーコンと自家製ドライトマト
これもめちゃウマでした!
広島安芸津のジャガイモは日本有数に美味しいと言われますが、
その安芸津のジャガイモを、ポタージュというよりもピュレというほどに濃厚に仕上げてあり、
これでワインの飲めるスープでした。
自家製のイベリコ豚のベーコンがまた上質で。ドライトマトの酸味と。
ここ最近いただいたスープの中でベスト1の美味しさでした。
そして待望のステーキ!
愛宕さんでは、フィレとサーロインのみしか扱っておられません。
しかも、A4-A5のみで、更に等級にもこだわる、という徹底ぶり!
よく「A5は霜降り過ぎて嫌い」と言う人がいますが、そういう人は「本当に美味しいA5」をご存じないのだと思います。
同じA5でも脂がしつこくてギトギトしたA5と、驚くほどスッキリして脂感の無いA5があるのです。
前者はそもそも赤身も美味しくないしA5なのに変にゴリゴリとスジばっていたりします(A5が嫌いという人は、大抵、こういうA5を体験しているはず)。
しかし、本当に美味しいA5は「赤身の旨さ」もしっかりとあるのです。
サーロインはたしかに脂は多めですが、ぜひ愛宕さんで、A4-A5のフィレを試してみてください。
東京では、A5和牛のシャトーブリアンやフィレに特化した焼肉屋さんが予約が取れない大人気の状況になっているように、
「本当に美味しいA4-A5」とは、どういうものなのか、理解できると思います。
(余談ですが、過去に「フォワグラ嫌い」の人に向けて、似たような記事を書きました。)
ミディアムレアで焼いていただきました。
見たら分かる美味しさ!
ね、A5なのに脂っぽさも皆無でしょう。
表面はカリッと香ばしく焼き固められ、しっかりメイラード反応が。
これは220度の高温から、60度の低温まで、温度帯を使い分けた鉄板の「焼きの技術」の巧みさです。
やはり、焼肉とステーキは異なる料理である、と再確認できます。
また、昔ながらのステーキ店は「肉に仕事をする」のです。
愛宕さんでは、入荷したお肉を塊のままサラシにくるみ、
毎日サラシを交換しながら、お肉の余分な雑味を取り除き、寝かせて旨味を増幅させる手当てをされています。
真空パック保存が盛んになった現代では、なかなかこういう「昔ながらの仕事」をちゃんとされているステーキ屋さんって、少ないのでは、と思います。
このあたり、興味のある方は、ぜひシェフに話を伺いながら食事をすると、より一層楽しめると思いますよ!
広島牛は、そもそも生産頭数が少ない希少な牛なので、
入手できない時もあるそうなので、広島牛希望者は予約時に申請ください、とのことです。
ガーリックライス、赤出汁、香の物
白いご飯を、追加料金でガーリックライスに変更してくださるのですが、
これはぜひ頼んでください。頼まなきゃ損です。
ガーリックライスをお願いすると、ステーキの切れ端を残しておいてくださり、
それを鉄板でみじんに刻んで、キノコとニンニク醤油で、香り高く仕上げてくださいます。
これがまた絶品で。日本人なら絶対に誰でも好きな味!心にしみる味です。ああ、うまい。
夢中になって食べました。
食後にミント水、デザートにクレープシュゼット。
「ミント水でニンニクの香りを洗い流してください」というサービスがエレガントで気が利いています。
そんで、甘いクレープとアイスを食べて、口も胃もさっぱり。
これだけ食べて、お肉の脂が全然胃にもたれないのが、さすがと思いました。
↑左側に「限定入荷」と書かれてます。
元就牛・広島和牛は、生産頭数が少ないため、常に入荷があるとは限らないそうで、
入荷が無かったり、予約の際にリクエストが無ければ、他県産の黒毛和牛になるかもだそうですが、
やはり広島人なら、希少な「広島和牛」の味をちゃんと知っておきたいです。
ちなみに、なんと広島和牛は日本の黒毛和牛のルーツでもあり、日本最古の血統の1つなのです。有名な神戸ビーフよりも歴史が古いんですよ。
詳しく知りたい人には、参考までにこちらをどうぞ→比婆牛Wikipedia
久々に長々と、熱く語って、スミマセン。。
という訳で、広島でも中々食べられない、希少な「広島和牛・元就」、この機会にぜひ体験してみてはいかがでしょうか。
追記。有名な料理系ユーチューバーChef Ropia(シェフロピア)さんも食べに来られて、動画をアップされてたので、貼っておきます。
8万回以上再生されてて、すごい!😲
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以下は、過去の訪問で、ランチメニューの紹介です。
ランチコースでも、事前予約でリクエストすれば、広島和牛・元就を楽しむこともできます。
ある日のランチコースをお願いしました。
シマアジのカルパッチョ
スズキを鉄板でピカタに仕上げていただきました。
3人で訪れたので、メインをそれぞれ違うものを選びました。
お肉はサーロインとヒレ。
ランチなので、和牛でなくてアメリカンビーフですが、充分に美味しいですよ。
この日のシーフードは、車海老、黒鯛、ホタテでした。
目の前で焼いてもらえるのが、やはり鉄板焼きの楽しさですね。
ジュワー!!
サーロイン
うまっ!
ヒレ
やっぱり美味しいな~!たまらんです!
シーフードも、もちろん美味しいです。
あ~幸せ!
ご飯、サラダ、焼き野菜などのサイドメニューが付いてきます。
赤出汁や香の物も、ちゃんとレベル高いですね。さすが!
お野菜もおいしいです。
サラダの彩りがきれいですね。
ホテルの鉄板焼きなので、品がありますね。
デザート、コーヒー
夜はお値段がもっとしますが、
ランチであれば、3000円台から楽しむ事ができますよ。
ちょっと贅沢したい時に、何かのおもてなしの機会に、お薦め店です。
鉄板焼き愛宕
広島市中区中町7-20 ANAクラウンプラザホテル広島 1F
TEL 082-241-9129
営業時間 ランチ11:30~14:30 ディナー17:00~21:30
http://atago/
美味しそうですね。
教えていただければなのですが、
ランチのコースがいくつかありますが
こちらはどのコースになるのでしょうか。
>ふっくさま
コメントありがとうございます。
3人で訪れまして、ステーキランチ3300円、シーフードランチ3300円、今は内容が若干変わっていますが4200円のランチの3種類を頼みました。
カルパッチョとスズキのピカタは4200円のランチにだけ付きました。
ありがとうございました。
愛宕のHPを見るとイサキだったので
どのコースになるのかなあと思いまして・・・
4,200円のコースでも豪華ですね。
行ってみようと思います。
>ふっくさま
コメントありがとうございます。
愛宕さんは季節でメニュー内容が少しずつ変わるみたいです。
ぜひ行ってみてください~!